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子どものからだ ホームケア

クーヨンで病院に行く前にできるホームケアについてお話しました。

かゆい!

汗っかきの子どもたち。
気がつくと背中やおしりにプツプツと赤い発疹が。
これはあせも? じんましん?
夏に多い発疹をはじめ、「かゆみ」を伴う症状を訴えるときの見守り方について、小児科医の林敬次さんにうかがいました。

まずはここをチェック

「かゆみ」を伴う病気は多数あります。とりあえずは、かゆい場所を知る必要があります。たとえば、口の中がかゆければ食事アレルギーが疑われますし、おしりがかゆければ、湿疹だけでなくぎょう虫症の場合もあります。とは言っても、かゆみのもっとも多い場所は皮膚です。皮膚のかゆみの場合、アトピー性皮膚炎のようにずっと続くものから、じんましんのように突然出てきて、すぐ消えるものがあります。
かゆいところの見た目も大事です。水包があれば水痘やとびひ、汗が出てくる毛のうに一致した直径1〜2oの発疹ならあせもが考えられます。
かゆいところのふくらみが時間とともにかたちが変わったり、別の場所に移るのはじんましん、まん中に少し硬い痕があれば虫さされです。
ほかの症状、たとえば発熱が伴うなら、水痘のような全身的な病気の症状のひとつとしてのかゆみを考えます。かゆい場所の写真を撮っておくと、診断に大変役立ちます。

[チェックポイント]
・どこがかゆいか
・かゆみはいつからか
・かゆいところのようす
・かゆい場所のかたちや場所が変わるか
・全身の症状があるか

家庭でできる緩和ケア

皮膚のかゆみは、ひっかくと、そのときはラクになります。しかし、かくことでよけいひどくなることもあります。爪でひっかくのはもちろんですが、布などでこするのも皮膚を傷つけます。できれば手のひらでなでるか、こするようにしたほうがよいようです。
大部分のかゆみは、あたためるとひどくなり、逆に、冷やすことで軽
くなります。氷ではなく、少し冷たい水でよいので、子どもの反応を見ながら冷やしてださい。
じんましんをくり返すお子さんなら、抗ヒスタミン剤(内服薬)を常備しておくと、早く治療できます。塗り薬を出す医者も多いようですが、効果は期待できません。

こんなときは病院へ

かゆみだけでは、いのちがあぶないようなことは起こりません。しかし、かゆみと同時に生じる症状によっては危険な場合もあります。じんましんのときに急に咳が出てきたり、吐いたり、ぐったりする場合は救急車を呼ぶべきです。元気な場合も、じんましんには効果のある内服薬があるので、早めに受診したほうが無難です。
ハチなどに刺された場合も、かゆみだけでなく元気がなくなるなどの症状があれば早く受診しましょう。
かゆい発疹だけでなく、唇などの粘膜に水泡ができると、スティーブンスジョンソンになるなどの重症化することがあります。
とびひは自然に治ることもある病気ではありますが、かいてひどく悪化してはじめて受診する方もおられます。あまり遅くならないうちに受診したほうがよいでしょう。

 

※クーヨン2015.7

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